ニュースリリース

波力発電装置を開発するグローバルエナジーハーベスト社への出資について

~ 世界初(*1)の量産型波力発電の商品化を目指す ~
 
株式会社メタルワン(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 渡邉 善之、以下「メタルワン」)は、エネルギーハーベスティング技術(*2)に関する研究開発を手掛ける株式会社グローバルエナジーハーベスト(以下、GEH社)へ出資しましたのでお知らせします。

メタルワンは、昨年グリーントランスフォーメーション戦略室を設立し、鉄鋼業界全体の低・脱炭素化に向けサプライチェーン全体への新たな価値の提供機会を探っております。

今般、再生可能エネルギーの新たな選択肢として波力発電開発に取り組むGEH社へ出資し、メタルワンがもつ幅広いリソース等を活用することでGEH社が開発した往復型回転加速式発電™や循環型波力揚水発電™など、波力発電の社会実装に向けたバリューアップ、並びに量産体制構築に関する業務連携を進めることに合意しました。

GEH社の開発する「往復型回転加速式発電」は、小型の発電機を岸壁などに設置し、海面に浮かせたフロートの波による上下動を発電機の回転方向に転換して発電する仕組みです。小さい波にも対応し特殊なギアによりフロートが上下どちらに動いた時でも効率よく発電できる特徴があります。

一方、「循環型波力揚水発電」の基本原理は、波のエネルギーを使って水を汲み上げておき落差を利用して水力発電を行うというものです。波が上下に動くエネルギーを使ってフロート式のピストンを動かし、発電システム内の特殊な真水を揚水管内から上のプールに引き上げ、この水をもう一方の管を通じて下に流してその勢いでタービンを回し、真水を循環させながら発電をします。

設置場所条件に合わせ小~中の波浪には「往復型回転加速式発電」、中~大の波浪には「循環型波力揚水発電」といった最適な発電設備の選択ができます。結果、効率的且つ安定的に波力エネルギーを電気に変換することが出来ます。
素材には厚板、鋼管、薄板、ステンレス、特殊鋼などの汎用的な鉄鋼製品を使用し、構造上も海水から発電機(ダイナモ)を完全に隔離しているため、海洋生物付着の影響も少なく、また未活用の港湾内の岸壁、防波堤周辺に設置することから環境に優しく、安全性、メンテナンス性、リサイクル性に優れています。

海に囲まれた日本は海洋エネルギーに恵まれており、特に波力発電は、天候の影響を受けやすい太陽光や風力発電と比べて稼働率が高いため、平準化された安定電源として再生可能エネルギーのベストミックスへの貢献が期待されています。

メタルワンは、GEH社への出資を機に、2024年10月1日付でGEHプロジェクト室を新設し、両者の関係をさらに強固なものとしていきます。まずは、2030年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロ(民生部門)を目標に掲げる環境省の脱炭素先行地域、並びに海に囲まれている離島等をターゲットとして、世界初の量産型波力発電の商品化を目指すGEH社と共に、引き続き持続可能な社会の低・脱炭素化に貢献していきます。

(*1)特許を取得している往復型回転加速式発電、及び循環型波力揚水発電によるもの。
(*2)身近にある太陽光や照明光のような光、さらには、振動や熱などから微小なエネルギーを収穫して電力に変換し、活用することを目的とする技術のこと。

<参考>
株式会社グローバルエナジーハーベスト(GEH社)の概要
(1)事業内容:
エネルギーハーベスティング(環境発電)技術に於いて、自社開発の複数の特許技術を使用した日本発世界初の製品を研究開発・製造・販売。代表的製品「発電床®」「振力電池®」をはじめとするエネルギーハーベスティング技術は「バッテリレスIoTセンサ」等として様々な分野で需要を創出。現在、波力発電の製品化に注力中。
※「発電床」、「振力電池」は、株式会社グローバルエナジーハーベストの登録商標です。
(2)本社所在地: 東京都三鷹市中原4丁目26-7
(3)代表者: 速水 浩平

本件についてのお問い合わせ先
株式会社メタルワン 総務部 広報・CSR ユニット 木村、樋口
Tel:03-6777-2816 / Mail:mo.pr@mtlo.co.jp