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Value One グループ広報誌
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Value One Summer 2013 No.42より
 

世界的に大ヒットしているパイロットの「フリクションボール」

日本国内で年間約8億本も消費されているボールペン。ありふれているが、しかし私たちの生活には欠かせないアイテムだ。その製造技術には日本の誇るモノづくりの粋が凝縮されている。

ボールペンはペン先のボールを回転させることで中のインキを紙に転写させる構造だ。先端の金属のボールは切削工具の材料にもなる超硬合金(タングステンカーバイド)という非常に硬い金属が使われている。現在、日本では世界最小の直径0.18ミリという超極細のボールペンが販売されているが、そのボールにも真球度0.3ミクロンという限りなく真円に近い精度が求められる。さらに、ボールを支えるホルダーは細いステンレス線をカットし、中を空洞化するのだが、その切削加工には腕時計の部品並みの精密さが必要だ。ボールペンのなめらかな書き味と耐久性は金属のボールとステンレスのホルダーが一体となったこのチップの精度によって決まる。

ボールペンの原形となる“Ball pointpen”は1884年に米国人のジョン・ラウドによって発明された。ただ、インク漏れなどの欠点があり商品化されることはなく、世界で初めて実用化されたボールペンは1943年にハンガリー人のラディスラオ・ピロが開発した。44年に米国のエバーシャープ社がその特許を買い取り、また同時期に米・レイノルズ社も特許に触れない仕様でのボールペンを製造。瞬く間に欧米で大流行した。日本には終戦直後に進駐軍の兵士により広められた。その革新的な筆記具に目を付けた数社が製造に乗り出したものの、ボールが回転しないなどの欠陥品が続出した。そうした中、49年にオートの創業者である中田藤三郎氏が東京・中野で業界初の鉛筆型ボールペンの製造を開始。以後、万年筆や鉛筆のメーカーが相次いでボールペンの製造に参入した。現在も残るボールペンメーカーのほとんどは東京が発祥だ。

64年にオートが世界初の水性ボールペンの開発に成功するなど日本メーカーによる品質改良や機能拡張が相次ぎ、「各メーカーが競い合うことで優れた製品を世に送り出してきた」(オートの森 憲一企画課長)。その結果、現在では日本製のボールペンは世界最高の技術水準を誇る。その基本的な構造は変わらないものの、今もなおボールペンは進化を続けている。例えば、パイロットコーポレーションの開発した「フリクションボール」。インキが消せる画期的なボールペンとして、2007年の発売以来、これまでに世界100ヶ国で累計5億本以上を販売した。ボールペン後部の専用ラバーでこすると摩擦熱によってインキの色が消える(実際には透明になる)仕組みだ。「メタモインキ」と呼ばれる温度変化によって消えるインキは約30年前に開発されたものの、ボールペンへの応用は困難だった。「インキの粒子を小型化することに成功し、インキが消える温度をコントロールできたことで、ボールペンへの採用が可能になった」(パイロットの佐々木和彦・営業企画部課長代理)。

日本にボールペンが伝わって約70年。日本で進化を遂げ、今も世界をリードし続けているモノづくりの優れた典型例である。


チップの模型。ここに各メーカーのノウハウが凝縮されている


高い精度が求められる超硬ボール


1951年にオートが開発した鉛筆型ボールペンの復刻版



【パイロット ペン・ステーション】
東京都中央区京橋2-6-21
TEL:03-3538-3840
開館時間:月〜金/9:30〜17:00、土/11:00〜17:00
休館日:日曜・祝日、年末年始、夏季 休業期間など
入館無料

■ボールペンに限らず、日本の筆記具は世界でも群を抜く技術レベルを誇る。精緻な加工技術が得意なほか、筆に始まる「書く文化」を背景に独自の進化を続けてきた。これら筆記具の歴史を今に伝えているのがパイロットの「ペン・ステーション」。万年筆やボールペン、シャープペンシルなど歴代の同社製品に加え、紀元前の尖筆(スタイラス) など国内外の貴重な資料を所蔵しており、筆記具の歴史や製造工程などをわかりやすく紹介している。京橋の同社本社ビルにあり、一階はカフェが併設されていて、昼休みには近くのOLなどがランチを楽しみながらくつろげる空間となっている。

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