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Value One グループ広報誌
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Value One Autumn 2009 No.26より
 

高さ300メートルの主塔からの眺望。淡路島がすぐ近くに見える

世界最長の吊橋である明石海峡大橋。神戸と淡路島を結ぶこの超長大橋は約10年の歳月と日本の橋梁技術の粋が集約され、1998年に完成した。吊橋の大きさを表す中央径間(主塔と主塔の距離)は1991メートルあり、当時世界最長だったイギリスのハンバー橋より500メートル以上も長い。主塔の高さ約300メートル、使用された鋼材重量約30万トン、ケーブルの長さ約30万キロメートル……。すべてが破格のスケールである。本州四国連絡高速道路の大江慎一・保全企画課長は「当時、私も含め明石海峡大橋の建設に携わりたくて入社した社員は多い。日本の橋梁技術の『最終到達点』とも言うべき画期的な吊橋。もうこんな巨大な橋の建設はないでしょうね」と語る。 

本州と四国を道路で結ぶ橋の建設は地域住民にとっても長年の悲願だった。戦前、神戸市長として神戸港などのインフラ整備に精力を注いだ原口忠次郎は1940年に鳴門橋の建設を提唱したという。その後、59年に建設省が調査を開始し、明石海峡大橋を含む本四連絡橋が正式に事業化決定されたのは85年のことである。

明石海峡大橋の建設はその空前のスケールもさることながら、厳しい自然環境にも苛まれた。大阪湾と播磨灘をつなぐ明石海峡は潮流が非常に速いうえ、水深が最大で約110メートルもある。しかも、国際航路であるため、大型客船が楽に通れる高さ65メートルの空間を確保しなければならない。これらの厳しい条件をクリアできたのが二本の主塔とそれに渡されるケーブル(鋼線)で橋桁を支持する吊橋構造だったのである。


吊橋は「ケーブルが生命線」(大江課長)である。明石海峡大橋のメインケーブルは、新日本製鉄と神戸製鋼所が共同開発した高強度亜鉛メッキ鋼線が採用された。従来、瀬戸大橋などで採用されたケーブルワイヤーは1oあたり160キロの引張強度があったが、明石海峡大橋では180キロの引張強度を持つワイヤーが世界で初めて開発された。この結果、設計時には四本必要だったメインケーブルを二本にすることができ、大幅なコストダウンと工期の短縮につながった。

直径5ミリのワイヤーの素線。これ1本で乗用車四台を持ち上げることができる。この素線を127本束ねて六角形のストランドにし、さらにこれを290本束ね、ようやく直径約1メートルのメインケーブルが完成する。ワイヤーの総本数はケーブル1本あたり3万6830本、重量にして約2万5000トンに達する。メインケーブルには海水などによる錆を防ぐため、乾燥した空気をケーブル内に送り込む装置が設置されており、200年以上の耐久性を実現するあらゆる工夫がなされている。また、軽量化のため橋桁にも高張力鋼板が採用されるなど明石海峡大橋の建設は鉄鋼業界の技術革新にも大きく寄与した。

神戸製鋼所の橋田芳朗鉄構・砂防部担当部長は「明石海峡大橋で得た技術やノウハウは日本の財産」と言い切る。こうした思いは2000年に完成した韓国の仁川国際空港とソウル市を結ぶ永宗大橋への技術供与などを通じて、世界にも受け継がれている。



ケーブルの架設工事



橋の科学館前に展示されているケーブルの実物大の模型







【橋の科学館】
神戸市垂水区東舞子町4-114
TEL:078-784-3339
開館時間:9:15〜17:00
(12月-2月は16:30閉館)、月曜休館
入館料:大人200円 小・中学生100円

■明石海峡大橋の中央径間は当初1990メートルで設計されていた。しかし、建設中の1995年に起きた阪神淡路大震災による地盤変動で主塔の位置がずれたため、約1メートル長くなった。こうした建設中のエピソードや明石海峡大橋の設計・技術に関する概要は、明石海峡大橋の神戸側の起点にある「橋の科学館」で知ることができる。明石海峡大橋は秒速80メートルの暴風やマグニチュード8.5の大地震にも耐えられる設計となっているが、実際に風洞実験を行った百分の一の模型(約40メートル)なども展示されている。週末や休日には高さ300メートルの主塔に登れる体験ツアー(要予約)も行っており、明石海峡大橋のスケールの大きさを自分の目で確かめることができる。

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