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Value One グループ広報誌
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Value One Autumn 2006 No.14より
 

兵庫県・姫路市は「鎖」の製造において全国の約70%を占める一大生産地である。ここでは、大型船舶用のアンカーチェーンや海底油田掘削設備を固定するオフショアチェーンをはじめ、遊具用やエクステリア用の小型チェーンなど様々な材質・サイズのチェーンが作られている。


姫路の鎖作りの源流は江戸中期の姫路城の改築にまで遡る。現在の白浜地区(旧・松原村)には弥生時代に渡来した技術者集団から受け継がれた鋳造・鍛造など金属加工の技術が根付いており、その技術を活用して改築に必要な「松原釘」が大量に製造された。その後、明治時代には、その技術が「船釘」の製造へと受け継がれ、大正時代には第一次世界大戦で需要が急増した船舶用の「鎖」製造へと応用されていったのである。大正三年(1914年)には、市内・木場港の近郊に本格的な製鎖工場が作られ、現在の姫路の鎖産業の礎が築かれた。ただし、当時の製造法は古来よりの伝統的な「火造り」である。火造りとは熱した地金を鎚一本で叩いて形を整えていくという、鍛冶技術と鍛造技術の応用だ。そのため人手を要し、大型の鎖の製造や量産化には限界があった。また、抗張力の低い鎖しか製造できず、大型船舶用や海底油田掘削設備に用いられるチェーンを製造することは困難であった。
そんな姫路の鎖産業が大きな転機を迎えたのは、1957年に外国製の大型溶接機(フラッシュバット)が導入されてからである。フラッシュバット溶接とは通電している二本の電線を接触させた時に「バチッ」と火花が飛び出る現象を応用した溶接法だ。鎖を作るための丸棒を加熱しながら曲げ、電流を流して溶接部を接触させる。火花とともに発生する熱で溶接する技術である。国内で初めてフラッシュバット溶接機を導入した濱中製鎖工業によると、「フラッシュバット溶接で生産量が飛躍的に拡大した。技術も洗練され、現在では抗張力の高い980N/mm2特殊鋼(ハイテンション鋼)のチェーンも製造できる。この技術を有しているのは世界でも数社だけ。それだけ優れた技術が姫路の鎖産業には息づいている」(濱中英男社長)と語る。  


特殊鋼の丸棒を、製造する鎖のサイズに合わせて切断。曲げ加工の後に溶接する


最大級の大型チェーンでは丸棒の直径約15センチ、楕円の長径約90センチにもなる。重量は1リングが約250キロ。全長1.6キロにも達するものもある


大型から小型チェーンまでさまざまなサイズのチェーンが作られている。溶接後に形状を整えるのも大切な工程だ


一方、民生用の鎖でも姫路の技術力の高さは広く認められている。衣川製鎖工業では高級バイクの盗難防止用のチェーン「かて〜な」を製造。2001年の発売以来、「かて〜な」が切断されてのバイク盗難事件は一件も起きていないという記録を更新中だ。「特殊なステンレスの丸棒をフラッシュバット溶接できる技術を持つ企業は国内でも数少ない。技術力こそ姫路の鎖産業の財産」(衣川良介社長)。古代より継承されてきた金属加工の技術が現在まで脈々と受け継がれているのだ。
特殊なステンレス素材をフラッシュバット溶接して作ったバイク盗難防止用チェーン「かて〜な」

 


日本三大名城の一つ、姫路城


姫路商工会議所の統計調査によると、姫路の鎖産業は約30社で年間15〜20億円の生産高とされている。海外メーカーとのコスト競争の中、国内企業は技術力に生き残りをかけている。その高い技術力がこの地に根付く契機となったのが姫路城に使われた松原釘の製造。姫路城は、もともとは豊臣秀吉の軍師・黒田官兵衛の居城だったが、1580年に豊臣秀吉に明け渡され、江戸時代には池田輝政が大改築を行った。優雅な外観から「白鷺城」とも呼ばれ、1993年には世界文化遺産に登録された。

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