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Value One グループ広報誌
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Value One Winter 2018 No.59より
 

大板山たたら製鉄遺跡

日本の重工業の礎を築いた世界遺産

2015年7月に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」。幕末から明治にかけて目覚ましい発展をみせた造船や鉄鋼、石炭など日本の重工業の礎を築いた産業遺産群によって構成されている。九州や山口県などに立地する23の構成資産のうち、5つの資産がある萩市。そのうちの一つ「大板山たたら製鉄遺跡」は日本古来の製鉄法である「たたら製鉄」を今に伝える貴重な製鉄遺跡として世界遺産に登録された。

「たたら製鉄」は砂鉄を原料に、木炭と一緒に炉の中で燃焼することで鉄を還元する日本独自の製鉄法である。1000年以上の歴史をもち、そのほとんどが良質な砂鉄を産出した出雲など中国地方に集積している。ピーク時の明治初期には年間約1万トンを生産するなど興隆を極めた。映画『もののけ姫』では、たたら場で働く女性たちが鞴を踏んで、炉の中に風を送り込むシーンが印象的に描かれている。

萩市の中心地から車で約30分の山中にある大板山たたら製鉄遺跡。川の最上流部に開けた谷あいに、製鉄炉のある「高殿」あるいは「吹き屋」と呼ばれる建物や「砂鉄洗場」、でき上がった鉄を冷ます「鉄池」などの遺構が当時の面影を静かに伝えている。

大板山たたらは江戸時代の100年間に宝暦期(1750〜64年)と文化・文政期(1812〜22年)、幕末期(1855〜67年)の3回操業している。たたら製鉄は「砂鉄七里に炭三里」といわれるほど大量の木炭を消費するため、木材が豊富な山の中に建てられるが、大板山たたらの場合、周辺の樹木が十分に育つ50年周期で稼働を繰り返したとみられている。

最後の操業となった幕末期には、生産した鉄のすべてを長州(萩)藩が買い上げた。尊王攘夷の急先鋒だった長州藩は幕府や欧米列強に対抗するため、自力で産業の近代化を推し進めた。大砲などの製造を目的に、より純度の高い鉄の精錬を可能とする反射炉を建設。さらに洋式軍艦を建造するための造船所をつくるなど積極的に海外の技術を取り入れた。現在も残る「萩反射炉」と「恵美須ケ鼻造船所」はいずれも大板山たたらとともに世界遺産に登録されている。

1991年〜94年まで行われた大板山たたら製鉄遺跡の発掘調査メンバーだった梅光学院大学(下関市)の渡辺一雄客員教授は「日本古来の製鉄技術であるたたら製鉄の遺跡がこれほど良好な状態で保存されている例は珍しい。反射炉も含め当時の先端の鉄鋼技術を結集した萩の世界遺産群は西欧に対抗しようとした長州藩の強い意気込みを今に伝えている」と話す。

渡辺教授らの調査では、大板山たたらの鉄を使ってつくられた釘や碇などが恵美須ケ鼻造船所で建造された萩藩で最初の洋式軍艦である「丙辰丸」に用いられたこともわかっている。

世界の技術から学び、日本古来の製鉄法もうまく活用した萩の産業遺産群は現代に連なる日本のモノづくりの原点といえるだろう。
萩反射炉。静岡の韮山反射炉とともに世界遺産に登録された



恵美須ケ鼻造船所跡の防波堤


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