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Value One グループ広報誌
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Value One Summer 2012 No.37より
 

初代「しらせ」は「SHIRASE」として船橋港で第2の“船出”に就いている

真冬の平均気温がマイナス30度を超える南極大陸。厚い氷と雪に覆われた極寒の世界は長らく人類の侵入を拒んできた。日本人として初めて南極大陸に足を踏み入れた白瀬 のぶ 陸軍中尉率いる南極探検隊。その偉業が達成されたのは、今から100年前の1912年(明治45年)。ノルウェーのロアール・アムンセンが人類史上初めて南極点に到達したのが、そのわずか1ヶ月前の1911年12月であるから、白瀬探検隊の挑戦がいかに先駆的だったかがわかる。しかし、その後、日本と南極の関わりは1957年の昭和基地建設まで待たねばならない。

砕氷艦として25年もの長きにわたり南極で活躍した初代「しらせ」。2008年の退役後、世界最大の民間気象情報会社であるウェザーニューズに引き取られ、地球環境のシンボルとして「SHIRASE」に名を改め、現在、千葉県の船橋港で一般公開されている。「地球環境の変化をここから情報発信していきたい。冒険心に満ちた白瀬中尉の精神は当社の理念にも通じる」と語る三枝 茂・SHIRASEプロジェクト主任。自らも観測隊のメンバーとして南極に出向いた経験のある“元隊員”だ。

南極観測に必要な人員と大量の物資を運ぶために不可欠な砕氷艦。砕氷艦とは文字通り氷を砕きながら進む特殊船である。厚い鋼板で造られた船体を氷の上に乗り上げ、その重みで氷を割りながら航行する。それでも割れない分厚い氷には一度バックしてから突進する「チャージング」や「ラミング」と呼ばれる手法を用いながら氷の海を突き進む。「しらせ」に使用された高張力鋼板は船首部で45ミリもの厚みがあり、厚さ1.5メートルの海氷を時速3ノットのスピードで連続砕氷しながら進むことができる。

白瀬探険隊から45年後の1957年、日本は初代南極観測船「宗谷」で南極に向かい、昭和基地の建設に成功。その後、2011年11月に出発した第53次南極観測隊に至るまで南極での長い観測の歴史を紡いできた。砕氷艦も「宗谷」(1956〜62年)に続いて、「ふじ」(1965〜83年)、初代「しらせ」(1983〜2008年)、二代目「しらせ」(2009年〜)と継承されるにつれ、規模や能力も格段に向上した。とくに初代「しらせ」は世界に冠たる日本の造船技術の粋を集め、世界最高レベルの砕氷艦として建造された。昭和基地に接岸できなかったのはわずか一回で、豪州の南極観測船を二度救出したことすらある。その「しらせ」を後継した二代目「しらせ」は船首部に約650トンものステンレスクラッド鋼を採用。腐食を防ぐとともに、氷や雪の摩擦抵抗を減らすなど砕氷能力のさらなる強化が図られている。

「しらせ」の運航を担当する海上自衛隊。海上幕僚監部・南極観測支援班長の松田弘毅一等海佐は「しらせは南極地域における世界最高の砕氷艦ですが、厳しい環境の南極を航海するには長年の経験とノウハウが不可欠」とその要諦を説く。

氷と雪の世界を突き進む砕氷艦。日本の産業技術と人智の結晶がこれからも南極観測の未来を支え続けていく。


南極を航海中の2 代目「しらせ」(写真提供:海上自衛隊)



初代「しらせ」の航海を司った 艦橋 かんきょう



「SHIRASE」は一般の方の乗船も受け付けている(無料)。申し込みはウェザーニューズの「SHIRASE」特設ホームページ(http://shirase.info/)から


ユニバーサル造船・舞鶴事業所で建造中の2代目「しらせ」


■歴代の砕氷艦は現在、全国の博物館などで実物を見ることができる。「宗谷」は東京の船の科学館で、「ふじ」は名古屋海洋博物館でそれぞれ公開されている。ウェザーニューズに引き取られた初代「しらせ」は船橋港に係留されており、エンジンなどの主要機関が停止されているため自力航行はできないが、東日本大震災後の昨年七月には曳航されて福島県の小名浜港を訪問。被災地の方々を勇気づけた。「SHIRASEは世界の環境変化に関する情報発信基地として、これからも様々な企画やイベントを行います。将来的には北極海航路を支援するという壮大な夢もあります」と話す三枝さん。「SHIRASE」の第二の船出は前途洋々だ。

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